こんにちは!Maruです。
この記事はこんな悩みや疑問をもつあなたにおすすめ!
- 「精製はちみつ」や「加糖はちみつ」ってスーパーでよく見る「純粋はちみつ」と何が違うの?
- 精製はちみつのデメリットについて教えて!
スーパーでよく見る多くのはちみつはラベルに純粋と書いてありますが、その基準ってご存知でしょうか?
実は、純粋と記載があっても100%すべてはちみつを使っているわけではないのです!
このようなことが起きている一番の原因は、日本におけるはちみつの基準があいまいであることだと言えます!
そこでこの記事では、
はちみつの分類について解説し、問題はどこにあるのか、私たち消費者は何を見ればいいのかについて解説します。
それでは、今回も一緒に学んでいきましょう!
それでは早速見ていきましょう!
新卒で入社した会社で、はちみつカフェの運営・飲食店の立ち上げを経験。はちみつの知識だけでなく、集客やグルメサイト改善などのマーケティング知識を学び、養蜂園との業務提携や商品開発等を行った。
年間100冊以上本を読む読書好き。
人生のモットーは『自由とゆとりが人生の選択肢を増やす』
はちみつの使い道
はちみつの国内消費量は年々増加しており、令和2年度には約5万2千トンとなっています。
これを日本の総世帯数4,885万世帯で割ると、1世帯あたり年間1.06トンものはちみつを消費していることになります。
この数字を見て、「えっ!ウチではそんなにはちみつ使ってないよ!」という方がほとんどだと思います。
では、実際この量のはちみつはどこからきて、どこでこれだけの量が使われているのでしょうか?
次で解説します。
輸入はちみつの50%以上が様々な製品に加工されている
まず、国内消費はちみつの内訳についてみていきましょう。
下の図は農林水産省が出しているはちみつの貿易量と、その消費内訳です。
図から読み取れるように、現在国内で消費しているはちみつの9割以上が外国からの輸入に頼っているのが現状です。
その消費の内訳で約4割を占めるのが、業務・加工用のはちみつなのです。
個人的に驚きだったのが、家庭での消費量が全体の6割を占めているってことだね!みんなが日頃からはちみつを使っているのがわかって嬉しいよ!
製品に使われるのは栄養成分がなくなったはちみつ?
では実際に加工に使われるのはどのようなはちみつなのでしょうか?
図を見ると業務・加工用は100%輸入はちみつに頼っている状態です。
そして、輸入はちみつといえばこちらの記事で紹介しているようにさまざまな問題をかかえているはちみつです。
つまり、加工に使われているはちみつのほとんどが栄養成分がほとんどない状態のはちみつなのです。
そして栄養がないだけならまだしも、そこにさまざまな添加物や、人工の甘味料などでさらに味付けを行なっているため、どのような健康への影響があるかは計り知れません。
また、加工の際には一度「精製はちみつ」や「加糖はちみつ」と呼ばれる状態にして使用されています。
これらの分類について次で解説します。
日本におけるおかしなはちみつの分類方法
次に、はちみつはどのように分類されるのか、それぞれのはちみつの特徴とともに解説します。
実は日本のはちみつの分類基準はあいまいであり、はちみつ先進国のドイツと比較するとそのいい加減さが浮き彫りになります。
詳しくは後述します。
はちみつ類とは?
はちみつは日本で、以下のように定義されています。
ミツバチが植物の花みつを採集し、巣房に貯え熟成した天然甘味物質であり、定める組成基準に適合したものをいう
性状の項目:はちみつは淡黄色ないし、暗褐色のシロップ状の液で、特有の香味があり早晩結晶を生ずるものである
組成基準:水分20%以下・果糖およびブドウ糖含有量100g中60g以上
(参照:はちみつ類の表示に関する公正競争規約 一部抜粋)
しかし、実は日本では人工的な糖分を加えていても重量比ではちみつの割合が60%を超えていればはちみつと呼ぶことができるのです!
それが後に解説する「精製はちみつ」や「加糖はちみつ」と呼ばれるものたちです。
本来はちみつとはミツバチが作るものであり、天然以外のはちみつはありえないはずが、どういうわけか私たちの国ではこのようなことが起きています。
そしてスーパーなどでよく見かける「純粋」と書いてある中国産のはちみつも、本来純粋と付けれるのは厳しい基準を満たしたはちみつのみのはずが、成分不足のものや、かさましされているものまで純粋はちみつとして販売されてしまっているのです。
精製はちみつとは?
はちみつから臭い・色等を取り除いたもので、組成基準に適合したものをいう
(参照:はちみつ類の表示に関する公正競争規約 一部抜粋)
一言でこのはちみつを表すと、「砂糖を液状にしたはちみつ」です。
そのために高温処理によってはちみつ本来の花の香りを消し、純粋な甘味の塊としているのです。
これはもはやはちみつでもなんでもありませんがはちみつと名前がついています。
加糖はちみつとは?
はちみつに異性化液糖その他の糖類を加えたものであって、性状を有し、組成基準に適合したものをいう
(参照:はちみつ類の表示に関する公正競争規約 一部抜粋)
割合としては、はちみつに異性化液糖を加えたもので、はちみつの含有量が重量の60%以上のものを指します。ではこの異性化糖とはなんなのでしょうか?
それは、ブドウ糖と果糖を主成分とする液状糖で、とうもろこしやジャガイモ、あるいはさつまいもなどのでんぷんを原料として人工的に作られている甘味料のこととされています。
つまりはちみつをより甘くするために加えられた甘味料のことで、これによってはちみつの価格を下げることができ、かつはちみつを使用していると表記できるのです。
巣はちみつとは?
巣はちみつに関しては一応分類ではありますが、ミツバチの巣をそのまま食べるという形上の分類ですので上記の「精製」や「加糖」などの分類とはまた違った話になりますがここで紹介しておきます。
新しく作られて幼虫のいない巣房にミツバチによって貯えられたはちみつで、巣全体または一部を封入したまま販売されるものをいう
(参照:はちみつ類の表示に関する公正競争規約 一部抜粋)
こちらはコムハニーという名前で販売されているミツバチの巣ごと食べられる少し特殊なはちみつのことを指します。
ニホンミツバチの巣はプロポリスという巣を強くする成分を集めないため、柔らかく非常に美味しく食べることができますよ!
はちみつの商品ラベル表記に問題あり!
そしてやはり問題なのが、はちみつの表記についてです。
中国から大量に輸入されてくる安価なはちみつが純粋はちみつとしてスーパーなどで販売されることで、私たち消費者も疑うことなく「これはいいはちみつなんだな」と勘違いしてしまいます。
すると、国産の本当にこだわりをもってはちみつを作っている生産者さんのはちみつが購入されにくくなり、ますます外国産(主に中国産)のはちみつが流通するようになります。
はちみつの分類について知るだけで、
なにが問題なのかがすごくわかりやすくなるね!
では、国産のはちみつと中国産のはちみつはなにが違うのでしょうか?
よく「本物のはちみつ」「偽物のはちみつ」と呼ばれますが、違いはその品質にあると言えます。
次で解説していきます。
本物のはちみつと偽物のはちみつ
では、はちみつの本物・偽物とは一体なんなのか、どのようなはちみつが本物と呼べるのかについて解説します。
結論を先に言ってしまうと、「本物であるかどうかは、はちみつをどのように定義するか」によって変わります。
これはどういうことなのでしょうか?解説します。
日本におけるはちみつの基準はあいまい
先ほどの分類についてのところでも解説したように、日本で本物のはちみつと呼べる範囲は非常に広いと言えます。
そして、中国から輸入されてきたはちみつも店頭に並ぶときには「純粋はちみつ」として販売されており、もはや本物と偽物の明確な違いを見つけることは困難になっているのが正直なところです。
では、「他の国ではどのような基準が設けられているの?」と気になった方もいらっしゃるかと思いますのでご紹介します。
ヨーロッパ諸国の基準
現在、世界で最も厳しくはちみつの定義を行なっているのはEU諸国の中でもドイツであると言われています。
その理由はドイツが掲げている「ハニースタンダード」「はちみつ純正法」にあるといえます。
ドイツには、はちみつの品質基準を定めた『はちみつ純正法』という食品法があります。
これは1976年につくられたもので、きわめて厳しい基準が設けられています。たとえば糖度、HMF、酵素などが、その代表的な項目として挙げられるでしょう酵素というのは、デンプンをエネルギーの素となる糖に変えるもので、はちみつの品質を語る上で、非常に重要な成分です。しかしアメリカやオーストラリア、アジアさらに日本でも、酵素に関する規定はありません。これは、はちみつ純正法の厳格さを示す、代表的な例と言えるでしょう。驚きを隠せない私の表情を読み取ってか、教授は次のように言葉を続けました。
「酵素に関する規定は、実は1931年からあります。その意味ではとても伝統のある規定です。それとアメリカやオーストラリアの法律を、私たちはアングロサクソン法と呼んでいますが、これらはどちらかと言えば生産者側によった比較的簡単な基準です。
ドイツでは、あくまで消費者が基本。だからおのずと基準は厳しいものになるわけです」ヨーロッパは世界で一番はちみつの消費が多く、輸入する立場にありました。そこで外国の安いはちみつに対して、クオリティを上げることで差別化を図ってきました。これは自国の養蜂業者を保護すると同時に、あまりにも粗悪な製品が入ってこれないようにするためでもあるのです。
自分たちのはちみつに誇りを持ち、また世代を越えて受け継がれてきた歴史と伝統を厳格な規定として守り抜いていく。それこそドイツがハニースタンダードの国と呼ばれる理由だといえるかもしれません。
世界の養蜂レポート ドイツ編 – みつばち広場
もともとはちみつの消費量が多かったということも理由としてあげられますが、
- 自国の産業をしっかり保護し、
- 消費者ファーストで考え、
- 品質を守るための基準を作っていく
これらがドイツがハニースタンダートの国と呼ばれるようになった理由かもしれませんね。
だからこそぼくたち消費者が知識をつけた上で選ぶことが、
生産者がより良いものを作ることにつながっていくんだね!
はちみつの選び方
ここで「じゃあどうやってはちみつを選んだらいいの!?」と思われる方もいらっしゃると思いますので解説します。
先ほど述べたように、本物の基準はあいまいなのが現状ですので、
筆者が考える「本物のはちみつとはなにか」そして、「どのように本物を見分ければいいのか」を参考までに紹介します。
まず本物のはちみつとは、「ミツバチが自然のなかで作ったそのままの状態でかつ栄養成分が損なわれていないもの」と考えています。ブドウ糖の割合や、栄養成分の割合に関して定義しないのは、集める花の蜜の種類や、養蜂が行われている環境によって変化するのが自然だと考えるためです。
そして良いものを選ぶ方法は「信頼できる養蜂家さんやショップから直接購入すること」と考えています。
素人目ではどうしても違いがわからないため、素直に専門家を頼ることも重要だと私は考えています。
安心して購入できるおすすめのはちみつ
おすすめのはちみつについては、数多くあるはちみつショップの中で、私が実際に食べてみて本当にいいと思ったものを厳選して紹介しています!
おすすめのはちみつとショップ、詳しい選び方について詳しく解説している記事があるのでぜひそちらをご覧ください!
はちみつ以外の商品についても紹介しているのでよろしければご一緒にご覧ください。
まとめ:はちみつの分類について知り、本物を選べるようになろう!
いかがだったでしょうか?
今回の記事も筆者の視点から見た問題に対する一意見にすぎません。
一つの情報を情報をうのみにするのではなく、ご自身でも調べてみて、自分なりの基準をもてるようになると考えが大きく変わってくると思います!
政府が出しているレポートなどもわかりやすくまとめられているのでそちらも参考にしてみてください!
- はちみつはさまざまな加工食品に利用されている
- 輸入が90%を超えており、国内生産量は5.6%ほどしかない
- 日本のはちみつの分類はあいまいな部分があり、純粋という言葉もそのまま信じるのは危ない
- 大切なのは私たち消費者がなにを基準に商品を選ぶべきかの知識を身につけること
はちみつだけでなく、商品選びの際にはよく確認することが非常に大切です。
自分なりの基準をしっかりともち、はちみつを有効活用していきましょう!
精製はちみつに関するQ&A
大切なのは正しい知識を持つこと
私自身、人から、本から多くのことを学び、価値観が180°ガラッと変わった経験があります。
『選択肢は一つではない』ということを知ることで、選択の基準や新たな学びのきっかけになれたら幸いです!
こうして情報発信をすることで一人でも多くに人に知ること・学ぶことのきっかけを作ってもらえるように記事を書いていきますので、よかったら他の記事も見て見てください!
それではまたお会いましょう!
参考文献・記事
新卒で入社した会社で、はちみつカフェの運営・飲食店の立ち上げを経験。はちみつの知識だけでなく、集客やグルメサイト改善などのマーケティング知識を学び、養蜂園との業務提携や商品開発等を行った。
年間100冊以上本を読む読書好き。
人生のモットーは『自由とゆとりが人生の選択肢を増やす』